【特別座談会】不妊治療の孤独を超えて ~「ひとりじゃない」と思えたとき、道は開ける~

「きっと大丈夫」その言葉が、一番つらい時もある。経験したからこそわかる、心と身体との向き合い方。

毎月、期待と不安の狭間で揺れ動く心。周囲からの無邪気な言葉に、笑顔の下で傷つく瞬間。いつ終わるか分からない不妊治療への焦燥感と、減っていく預金額…。

不妊治療とは、医学的に「1年以上妊娠しない状態」を指し、不妊症とはほぼ同義で使われます。その不妊の定義に照らせば、夫婦の約1割が不妊症の割合に含まれるとも言われています。女性にとって治療の道のりは、身体的な負担以上に、見えない孤独との戦いとも言い換えられるでしょう。

こんにちは、株式会社TIGERの伊東香織です。

私たちTIGERは、ルイボスティーという自然の恵みをお届けする企業として、ただ商品を販売するだけでなく、ママたちの心と体に深く寄り添いたいと願っています。

実は私も今は4児の母として、子育てに奮闘しています。ですが、自身、2人目を授かるまでに「こうあるべき」というプレッシャーに押しつぶされそうになった経験があります

その想いから、今回、不妊治療という険しい道を歩んでこられたお二人の女性をお招きし、そのリアルな声を語っていただく場を設けました。

この座談会が、今まさに一人で涙をこらえているあなたの心を温め、そして希望を照らす小さな灯りのように、そっと寄り添えられますと幸いです。

【ご参加者】
Aさん: 自身のきょうだいと同じ「3学年差」での出産を望むも、なかなか授からず治療を開始。不妊検査を経て人工授精、体外受精を経験。
Bさん: 結婚後5年ほど子供ができず、友人をきっかけに治療を開始。主に体外受精を経験。

「いつかできるはず」から「病院へ」 私たちが一歩を踏み出した理由

香織:まず、私自身の話から始めさせていただきますね。私も実は、2人目をなかなか授かれなかった時期がありました。長男との年齢差は4学年。私自身が2学年差のきょうだいだっただけに、当初「2学年差で産みたい」という理想をもっていたんです。でも、いざ望んでもできず、その「こうあるべき」というプレッシャーが、逆にストレスになっていきました。

Aさん:すごくわかります。私も自分のきょうだいが3学年差だったので、上の子が2歳になったら活動を始めなきゃ、と。上の子は特に苦労せず授かったので、それが当たり前だとも思っていたんですよね。

香織:そう思うのは不自然ではないですよね。

Aさん:でも、いざ始めてみたら半年経ってもできなくて、「あれ?」とだんだん不安になったんです。ましてや、「不妊症になりやすい人」がいるということを聞いても、自分のことだとは思いたくありませんでした。

香織:Bさんは結婚後何年ほどで治療をなさったんですか?

Bさん:私も結婚してから5年くらい自然にできなくて。友人が人工授精を始めたと聞いて、「じゃあ私も行ってみよう」と思ったのが不妊治療のきっかけでした。35歳を目前にして、きちんと不妊検査をした方がいいかな、という気持ちもありましたしね。

香織:皆さん、最初は「きっと自然にできるはず」という思いがあったんですね。そこから病院へ行くという一歩は、どういう形で踏み出したのですか?

Aさん:私はまず地元の病院に行きました。ホルモンの状態が悪く、卵が育っていないと言われましたが、「まあ、そういう月もあるから」と、すぐには本格的な治療にはなりませんでした。

香織:その当時のお気持ちは?

Aさん:そこなんです。自分の中では「3学年差に間に合わない」という焦りは消えませんでした。なので、人工授精を6回試しましたが、かすりもしなくて…。「どうしたんだろう、自分」って本当に先行きが不安になりました。

香織:6回! それは大変でしたね…。

Bさん:私は最初の検査で、卵管の片方が癒着していて通りにくいかもしれないと分かりました。不妊の原因はいろいろありましたので、タイミング法も試した後、すぐに人工授精、そして体外受精へとステップアップしたんです。

香織:私も最終的には病院の薬に違和感を覚えて、漢方で体を整えるという「体質改善」にシフトしたことで授かりました。お二人も、治療の過程でさまざまな選択をされたんですね。

薬の副作用、仕事との両立、そしてお金の話。治療のリアルな負担

香織:治療中は、心身ともに大きな負担がかかると思います。特に印象に残っていることはありますか?

Aさん:薬の副作用が本当に辛かったです。卵を育てる薬を飲んだ夜、抗がん剤治療をしているかのような激しい吐き気に襲われて…。それを2ヶ月続けたとき、心身ともに限界でした。体外受精の採卵も、麻酔なしだったので本当に痛くて…。

Bさん:わかります、それ! 私も採卵は麻酔なし。痛みを軽減するという4万円の針を使っても、やっぱり痛いものは痛い。でも、半日で帰れるというメリットは大きかったです。仕事をしていると、急に「明日来てください」と言われることも多くて、スケジュール調整が本当に大変でしたね。

香織:確かに、仕事との両立は大きな課題でしたよね。

Bさん:そうなんですよ。だから私は、会社の近くの病院から、朝早くから夜までやっていて、土日も診療している家の近くの病院に転院しました。待ち時間に仕事ができる環境が整っていたのも助かりましたね。会社には、直属の部下にだけ事情を話して協力してもらいました。

香織:金銭的な負担はいかがでしたか?

Bさん:私が治療していた頃はまだ不妊治療の保険が適用される前で、完全に自費でした。1人目の時はトータルで200万円以上かかり、不妊治療の金額の大きさに本当に驚きました。

Aさん:かなりの額ですよね。

Bさん:授精卵を1回戻すだけで70万円くらい。本当に大きな出費でした。でも2人目の時は不妊治療 保険適用の対象となっていて、同じ治療でも20万円ほどで済みました。不妊治療 助成金の制度と合わせて、以前よりは取り組みやすくなったと思います。

Aさん:当時は、ゴールが見えないのが辛かったですよね。金銭的にも精神的にも。私も体外受精をしても結果が出ないとき、ひどく落ち込んだことをよく覚えています。上の子からは「どうしてうちだけ、きょうだいがいないの?」「ママは歳だからなの?」と無邪気に聞かれて…。

香織:それは胸が痛いですよね、子どもの無邪気さに罪はありませんが…。

Bさん:「いつまでやればいいんだろう」って、暗中模索な気持ちになりますよね。私も授精卵が育たなかった時は、「こんなにたくさんステップがあるなんて」とショックでした。やめ時が分からなくなる、という話もよく聞きます。

暗いトンネルを照らしてくれた、心の支え

香織:辛い治療を乗り越える上で、心の支えになったものはありましたか?

Bさん:同じタイミングで治療をしていた友人の存在が大きかったです。お互いの状況を報告し合って、「次はこうしてみよう」と励まし合えましたから。

香織:そうですね。同じ境遇の人と話すことで、すごく気が楽になりますよね。

Bさん:あとは、不妊に関するブログやSNSの記事も参考にしました。両親に「期待されるとプレッシャーだから、そっとしておいて」と正直に伝えられたのも良かったです。

Aさん:私は夫の協力ですね。「お金はいくらでも出すから」と、常に同じ方向を向いてくれたのが心強かったです。

香織:なんて頼もしい!

Aさん:私が落ち込んでいる時も、「まあ次いこう」と前向きな言葉をかけてくれました。あとは、幼稚園のお迎えなどを手伝ってくれた親にも感謝しています。

香織:素晴らしいご環境でしたね。「ひとりじゃない」と思えたとき道は開けるんだなと、改めて実感しました。この座談会も、ひとりで悩むママさんに届けばいいなと思っています。

Aさん:本当に。私たちの経験が少しでも役に立てたらいいですね。

B:私もです。

香織:お二人とも、本当に貴重なお話をありがとうございました。

自分の心や身体を責めないで 自分を大切にするからこそ道は開ける

治療の形は人それぞれ。でも、お二方に共通しているのは「自分を大切にすること」でした。

私自身も、薬だけに頼るのではなく、自分の体を信じて内側から整えることに切り替えた時、道が開けた経験があります。

ゴールが見えないトンネルの中で、私たちはつい自分の心や身体を責めてしまいがちです。

不妊の原因にはホルモンや卵管のトラブル、男性側の原因などがあり、遺伝的な要因や不妊原因不明のケースもあります。

不妊原因ランキングが示すように多岐にわたりますが、統計だけでは語れない一人ひとりの現実があります。

不妊を英語では「infertility」と表現します。海外でも多くの人が同じ悩みを抱えており、国を越えて共有されるテーマとなっています。

一方で、日本では不妊の治療や原因が夫婦関係に影響し、時に離婚につながってしまうケースもあります。こうした現実は、不妊治療が社会全体で支えるべき課題であることを示しています。

不妊治療に伴う悩みや不安は、決して一人で抱え込む必要はありません。

大事なのは、不安や辛さを話せる相手を見つけることや、専門家を頼ること。そして何より、誰よりも頑張っている自分自身を認め、優しくいたわってあげること。

その一つ一つが、暗いトンネルを照らす光になります。

私たちTIGERは、これからも製品を通じて、ママたちの心と体に寄り添う存在でありたいと心から願っています。このお話が、あなたの心を少しでも軽くできたら嬉しいです。

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