ほどなくやってくる新たな命との出逢い――経済的にも出産を支えてくれる妊娠・出産補助金 5選

「新しい命が宿ったとわかったとき、母になる喜びが湧き上がってきました。

でも一方で、妊娠と出産にかかる医療費は、原則自己負担じゃないですか? 出産費用が心配なんですよね」

こんにちは、株式会社TIGERの伊東香織です。先日、お客様とお話していると、こんな話題になりました。

伊東家も4人の子どもがいますので、出産にともなう出費については、夫とともにいろいろと考えたものです。

妊娠・出産は慶び事ですが、健康保険が適用されませんから、決してハイハイと支払いやすい額ではありませんね。不安になるお気持ちもよくわかります。

今、一般的には、妊娠・出産については以下のような費用算出だと言われていますね。

妊婦健診や検査費用:10万円程度
出産(正常分娩) :30~70万円程度
出産前後の用品等 :約50~100万円

確かにお金だけを見ると、肩に力が入ってしまいそう…。でも、公的な支援制度を使うことで、比較的大きな支援を受けられるのをご存じですか?

専業主婦の場合    :約50万円
職場復帰予定がある場合:200万円以上(月収20万円程度の想定)

これは見過ごせない支援額ですよね。ということで、どんな支援があるのか見ていきましょう。

妊婦健診費負担制度

基本的に妊婦健診費用は健康保険適用外。1回あたりの健診費用が平均5,000円程度で、一般的な回数が14回ですので、費用総額は10万円を超えてきます。

そこで各都道府県(自治体)が14回以上の健診費用を支援してくれる仕組みがあるのです。

自治体によって方法や金額に違いもありますが、主には配布された健診補助券を利用することで健診費用の支払いを免除されるという仕組みです。

さらに、2025年4月以降に国・自治体で開始された「妊婦のための支援給付」が始まり、妊娠確定後や妊娠中期などに現金等の給付を受けられるケースもあります(内容は自治体により異なります)。

ぜひ在住都道府県に詳細を尋ねてみてください。

出産育児一時金

健康保険の加入者あるいは配偶者の健康保険の被扶養者であれば、生まれた子ども1人につき原則50万円(※1)を受け取れる制度です。

日本在住であれば、すべての女性(妊婦さん)に受け取る権利があります。

もっとも分娩の費用や入院費を合わせると、42万円以上かかる場合がほとんど。

でも、健康保険から直接病院に支払える仕組みにしている病院が多いので、退院時に総額から42万円を差し引かれるので出費がかなり楽になると思いませんか?

もし支給額より出産費用が少ない場合、医療保険者へ申請すると差額分が還付されます。これは漏らさず申請しておきたいですよね。詳しくはかかりつけの病院に訪ねてみてください。

※1:従来の「42万円」から引き上げられており、現在は原則50万円が基本となっています。施設によっては金額が異なる場合がありますので、事前にご確認ください。

児童手当

卒業までの間にもらえる助成金です。役所に出生届を出すとき一緒に手続きをするだけで、翌月から受け取れます。

自治体により異なりますが、出産直後から3歳までは毎月1万5,000円。3歳から中学生までは毎月1万円です。なお、第3子以降は毎月3万円となっています(※2)。

この手当に手を付けず貯金しておくと、中学卒業段階に200万円近い金額が溜まるので、高校・大学の学費等資金の支出がグッと楽になりそうですね。

※2:2025年12月現在、政府は所得制限の見直しや支給対象拡大の方針を示しており、今後の制度変更により受給額や期間が変わる可能性があります。最新の情報は役所でご確認ください。

出産手当金

夫婦共働きで働いていても、出産予定日が迫ってくると、お母さんは一定期間、仕事に従事できなくなりますので、給料が減ってしまいますよね。

産休中や育休中とはいえ、無給になってしまうのは大変ですので、勤務先の健康保険から支援を受け取れるのがこの出産手当金です(会社員や公務員として働いていることが前提/※3)。

支給される金額は、給与額と出産日によって異なります。支給額はこのように決まります。

1)標準報酬月額の平均額(12ヵ月間)を30日で割る
2)上の金額の2/3が1日あたりの支給額になる
3)出産予定日前42日+産後56日+出産予定日から遅れた出産日までの日数分が支給される

例えば、標準報酬月額30万円のAさんが、出産予定日より3日早く出産した場合は、このようになります。

1)標準報酬月額30万円÷30日=1万円
2)1万円の2/3である 6,667円が1日あたりの支給額
3)出産予定日前42日+産後56日+出産予定日から遅れた日数分を合わせると合計 63万3,365円の支給

標準報酬月額は、健康保険や厚生年金保険により定められている金額ですので、正確な額は健康保険組合に確認をしましょう。

ただし、この支給を受けるには1年以上継続した健康保険加入期間が必要となります。

※3:出産手当金の基本制度は変わっていませんが、支給条件や手続きの取り扱いは健康保険組合や勤務先によって異なる場合があります。事前に人事・保険担当窓口で確認されることをおすすめします。

育児休業給付金

育児休業給付金(※4)は、育児休業中のお父さんお母さんが、給与の代わりに雇用保険からもらえる給付金です。

育休期間中に完全に無給になってしまうのはさすがに困りものですよね。ですから、「育休後にはきちんと職場復帰します」という前提のもと支給されます。

支給されるのは、産後休業期間の終了後の翌日から、子どもが1歳になる前日までの期間。2ヵ月ごとに申請すればOKです。ただし、育児休業給付金の受給者は以下の条件を満たしている場合に限ります。

・雇用保険の被保険者であること
 (育児休業給付金は雇用保険から給付されるため)
・育児休業開始日前の2年間に、11日以上働いた月が12ヵ月以上ある
・育児休業中に支払われる1ヵ月の賃金が、休業前の賃金の8割未満
・育休中に就業している日数が1ヵ月につき10日以下
 (10日を超える場合は就業時間が80時間以下)
・育児休業後も、以前在職している職場で再就業する予定がある

出産は、家族が新しい生活を迎える人生の節目。

備えあれば憂いなしというように、出産前からしっかり考えておきたいものです。

もしよければ、あたたかいルイボスティーで心を落ち着けていただきながら。

※4:2025年4月以降、「出生後休業支援給付金」という新たな制度が始まり、育児休業給付金と組み合わせることで一定期間、手取りに近い給付を受けられる仕組みが整備されています。詳細は雇用保険窓口で確認してください。

※本記事は2025年12月時点の情報に基づいて作成しています。また、本記事の内容は国や自治体の公表情報をもとに作成していますが、制度内容・支給額・対象条件は変更される場合があります。最新情報は、必ずお住まいの自治体や加入保険、勤務先窓口でご確認ください。

関連記事

  1. 妊娠・出産包括支援事業の仕組みを知ろう ~プレママ期からはじ…

  2. 母健連絡カードを知っていますか?――職場のためでもなく、社会…

  3. 妊娠・育休中のトラブルバスター① 職場でのマタハラ・不当な解…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP