妊活から育児まで、迷い続けた10年で気づいたこと――4人の子育てを通して伝えたい想い

不妊治療を含む妊活、妊娠・出産、育児に向き合っていると、つい「どうして自分だけ上手くいかないんだろう」「周りはみんな順調そうなのに」と、自分を追い込んでしまうことはないでしょうか?

愛する「天使」への切実な思いが、ときにはママの心にも、そして夫婦・パートナーとの関係にも、大きなプレッシャーになってしまうこともあるでしょう。

今回の対談では、妊活、妊娠・出産、育児の情報メディア「天使を愛する全てのママへ」を運営する、株式会社TIGER代表取締役社長・伊東章と、同社専務であり本サイト編集長・伊東香織の夫婦対談をお届けします。

ビジネスパートナーであり、プライベートでは4人の子どもを育てる夫婦。そんな2人を突き動かすのは、妊活、不妊治療、出産、そして試行錯誤の連続だった10年間の育児体験と、「いい情報をもっと早く知りたかった」という切実な想いでした。

今回は、企業の広報活動を超え、現代社会の「妊活、妊娠・出産、育児」というテーマに一石を投じる新たな挑戦と言えるこのプロジェクトへの、並々ならぬ思いを語り合いました。

プロジェクトの原点 妊活を取り巻く社会のギャップと「お客様の声」から見えたもの

ルイボスティーが繋いでくれた、妊活・妊娠期の女性たちの切実な願い

――「天使を愛する全てのママへ」は、些細な夫婦の会話から始まったと伺いました。まずはそこからお話を伺えますか?

香織:実は弊社が取り扱っているオーガニックルイボスティーが、以前から妊活中や妊娠中の女性に選ばれることが多くあったんです。お客様から「妊娠中によく飲んでいたよ」「授乳期の支えになった」っていう声を直接伺う機会が本当に多かったんですよ。

章:そのお声が原動力になっていたのは間違いないですね。

香織:一方で、今の社会情勢を見ると出生数は年々下がっていることも、いち大人として気になっていました。でも、私たちの周りの声を聞くと「妊娠したい」「不妊治療を頑張っている」という女性は、私が10年前に初めて妊娠した時よりもずっと増えている肌感覚があります。この「出生数が下がっている現実」と「産みたいと願う女性の増加」という大きなギャップは一体何なんだろう? って。

章:そうだね。だからこそ「子どもがほしい」という女性たちの願いに寄り添えるように、自分たちだからこそできる活動があるはずだと気づいたのが、プロジェクトを具体的に動かす原点になったんですよ。

10年間の実体験で積み重なった「最初から知りたかった」という妊活・育児のリアル

――伊東さんも、香織さんは、常日頃、4人の子どもたちに「子育てをさせてもらってきた」とおっしゃいますね。1人目の時と、2人目以降で大きく変わったことはどんなことでしたか?

香織:2人目、特に3人目からは持っている情報も向き合い方も全く違ったのは明らかですね。後になって「こういう情報を最初から知っていたら、あんなに悩んだり苦しまなくて済んだのに」って2人で振り返ることが本当に多かった(笑)

章:確かに(笑)。授かることがゴールではなくて、そこは育児のスタート地点だものね。振り返ってみても、この10年はずっとゴール地点がスタート地点に更新されていく感覚でした。だからこそ、私たちが経験して学んできた「肩の力を抜いて、これでいいんだよ」という情報を先に伝えることで、皆様の役に立てるかもしれないという想いがあるんだよ。

香織:確かにそれはあるね。メインキーワードに「ママ」を据えたのも、やっぱり家庭の中で最初に健康に関する情報を受け取るのはママであることが多いから。ママが笑顔になって、それが家族へ、そして社会へとより良い循環で広がっていったらいいなと思っています。

章:それがこのサイトの最大の目的だよね。

香織:妊活って、意識すればするほど「結果」を求めて自分を追い込んじゃう。でも、本来「命を宿す」って、もっと自然でゆったりした営みのはずなんだよね。

章:うちも1人目の時はとにかく「正解」を求めて必死だったよね。でも、その緊張感が逆に心と体を硬くさせていたようにも思うな。

香織:そうそう。だからこのプロジェクトでは、単なる知識だけじゃなくて、ママがリラックスして自分自身を愛せるような、心の持ち方も伝えていきたいと考えてるんです。その余裕こそが、新しい命を迎えるための「最高の環境」になりますから。

病院と助産院、両方を経験して気づいた「ママの意思を尊重すること」の重み

出産場所の選択と立ち会い方の変化がもたらした気づき

――伊東家では2人目までは普通のレディースクリニックで出産していますね。3人目からは助産院だと伺いました。この変化はどういうご理由からなのでしょうか?

香織:何を大事にしたいかは個々のご家庭のお考え次第ではありますので、クリニックや助産院の是非は置いておいたとして、うちの場合は、立ち合い方へのこだわりが変わったからですね。

章:クリニックはクリニックで高度な医療の安心感もあれば、助産院は「ママの好きなように、リラックスして産んでくださいね」という方針があったりしますからね。

香織:特に3人目の時はコロナ禍で、クリニックだと立ち合いは基本禁止、マスク着用での出産という制限がある状況だったものね。でも助産院は家族みんなで立ち会えることができたので、そちらにお願いすることにしたんです。何より、赤ちゃんの出たいタイミングに合わせて産ませてくれて、産後もずっと一緒にいられたのが大きかった。

章:助産院では香織さんが立った状態に近いというか、赤ちゃんの自重も使って自然に産み落とすような形だったよね。クリニックと助産院で、だいぶ様子が違うんだと驚いたものだよ。

香織:助産院では赤ちゃんの欲しがるタイミングで母乳をあげるなど、産後も「自然さ」を大事にしていたね。その自然さは私に合っていたのかな、いわゆる「幸せホルモン」の出方が、以前とは全く違ったように感じて、産後の回復も驚くほど早かったんです。

章:横で見ていても、香織さんの表情は全然違ったよ。もちろん、クリニックでやっていただくような医療処置が必要な場面もあるから、一概には語れないけど、ご家庭で何を大事にしたいかが一番だよね。さらに言えば、その中で、ママの意思が尊重されることが何より先にあるのが理想で、それが育児の活力に繋がるんだと思います。

今日からできる「心の整え方」。ポジティブな「未妊」が妊活の未来をひらく

ママが健康で笑顔であることが、妊娠前からできる妊活、未来の赤ちゃんへの一番の栄養

――「天使を愛する全てのママへ」では、これからどんなことを発信していきたいとお考えですか? またどのようなスタンスで読者の皆様に寄り添いたいと考えていますか?

香織:まずは「ママが健康であること」を軸に発信していきたいですね。結局、ママの状態が赤ちゃんにも直結しますから。妊娠前から女性が健康であれば、授かる赤ちゃんも健康になれる。この「健康」というテーマを、点と点を繋ぐように多角的に伝えていきたいと考えています。

章:香織さんの強みは、4人の子育て中という現役のバックグラウンドだけじゃない気がするよ。実は彼女の実家は、多くのお客様からご信頼をいただいている自然食品などを取り扱うお店なんです。健康への意識が細胞レベルで染み付いている環境で育ったので、健康への向き合い方に嘘がない。

香織:ありがとう(笑) 子どもができるまでは企業勤めもしていましたので、産休育休の取り方や制度の話も含めて、現実的な悩みにも寄り添いたいですね。堅苦しいノウハウだけじゃなくて、「子宝の湯」とか、家の中でできるちょっとした気分転換のコツとか、いろんな方向性で。「このサイトのコラムを見ると、役立つと同時に前向きになれる」と思ってもらえるサイトにしていきたいですね。

不妊ではなく「未妊」 夫婦で共に歩むための妊活のとらえ方

――このサイトは、妊娠・出産・育児まで包括し、さらに妊活まで踏み込んで情報発信をなさっています。その理由はやはり香織さんの不妊治療の体験があるがゆえでしょうか?

香織:はい、その悩み、辛さが理解できるので、寄り添いたいという気持ちは強くあります。でも、私が伝えたいのは、不妊というものへの向き合い方ですね。不妊というとどうしてもネガティブな響きが含まれてしまいますが、その言葉を「未妊(みにん)」という言葉に置き換えて考えるようにしていただきたいんです。「産めていない」のではなく、「まだ産んでいないだけ」。そう考えて、今からできる準備を前向きに楽しんで欲しいんです。

章:男性側の視点についても、ちゃんとお伝えしていきたいよね。覚えてる? 2人目を妊娠していたタイミングで、僕がひょんなことから「大丈夫だよ」と軽く励まそうとしたら、「私こんなに頑張っているのに!」って猛烈に怒られたことがあったじゃない(笑)

香織:ふふ(笑)

章:いまだに何が正解だったのかわからないけど、男性なりの悩みや、妻にどう接していいか分からないという戸惑いを吐き出す「男性座談会」なんかも実現させたいですね。

香織:女性が妊娠しているとき、「夫がずいぶんのんびり構えているように見えちゃう」とはよく聞く愚痴だもんね(笑) でも、お互いに理解し合えない部分があることを知るだけでも、夫婦の距離は縮まるはず。このプロジェクトが、そんな対話のきっかけになれば嬉しいですね。

――「天使を愛する全てのママへ」は、決して妊活、妊娠・出産、育児についての正解を押し付ける場所ではありません。一人で悩まず、気になることがあれば、まずはここにある情報に触れてみてください。ママの心に生まれる余裕が、親子の毎日を、そして新しい命との出会いを、もっと豊かなものにしてくれるはずです。

Q&A

妊活中、周りの報告を素直に喜べず、自己嫌悪に陥ってしまいます。よくないですよね?

それは、あなたが妊活に真剣に向き合っている証拠だと考えてください。まずは「未妊(まだ産んでいないだけ)」という言葉を自分にかけてあげましょう。今の期間は、未来の赤ちゃんを迎えるための「自分を整える大切な準備期間」だと捉え直すことで、少しずつ心の揺れが収まっていくと思いますよ。

病院選びで、後悔しないためのポイントはありますか?

設備や知名度だけでなく、「妊活や出産について自分の声を聞いてくれるか」を大切にすると、自分に合うところが見つかりやすくなるのではないでしょうか。ママの不安や希望に寄り添って対話してくれる先生や助産師さんと出会うことが、産後の心の安定に繋がっていきますよ。

夫との温度差を感じて、一人で頑張っているような孤独感があります。これが自然なのでしょうか?

男性は「何をすればいいか分からず、戸惑っている」ケースが多くあります。まずはこの記事を一緒に読むなど、妊活を夫婦で共有する会話のきっかけにしてみてください。お互いの「分からない」を理解しあうだけでも、孤独感は和らぐはずですよ。

関連記事

  1. 「個育て」から抜け出す子育てを選ぼう――多世代コミュニティと…

  2. 妊活の鍵は小腸にあり! 温かいお茶と3分ストレッチで始める、…

  3. 「個育て」から抜け出す子育てを選ぼう――多世代コミュニティと…

  4. 「天使を愛する全てのママへ」編集長・伊東香織が語る妊娠・出産…

  5. 【特別座談会】不妊治療の孤独を超えて ~「ひとりじゃない」と…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP