
子どもの体の不調が、なかなか良くならない……。
病院に連れて行って、処方された薬を飲ませて、言われた通りに食事制限を続けて。それでも結果が出なければ、また別の方法を探す日々。
そのくり返しの中で、気づけば自分自身もくたくたになっていた、という経験はありませんか?
「頑張って治療しているのに、なぜか良くならない」というループに陥っているとしたら、もしかしたら見るべき場所が、少し違うのかもしれません。
今回お話を伺ったのは、創業から約半世紀にわたって、アレルギーを持つ子どもたちとその家族に寄り添い続けてきた辻安全食品株式会社の辻幸一郎さんです。
「子どもの体は、口から入ったものでできている。だとすれば、どんな食品を選ぶべきかを知ることが、そのままわが子の体を守ることにつながる」
知れば、選べる。選べば、変えられる。
私・伊東香織と、夫であり株式会社TIGER代表取締役である伊東章も、目からウロコの連続でした。
この対談が、日々の「食選び」に迷うすべてのママへのヒントになれば幸いです。

体が出すサインを、見逃していませんか?
香織:辻社長に、アレルギーやアトピーを持つお子さんのご相談をなさるご家族はとても多いと伺っています。最近の状況はいかがですか?
辻:不思議なことにですね、子どもの数は年々減っているのに、弊社への相談や私の講演会での相談は増え続けているんですよ。
香織:それは……喜んでいいのか、複雑ですね。
辻:そうなんです。子どもが減れば普通は弊社のような事業の場合は売上も減るはずでしょう? でもそうならないということは、それだけ体に不調を抱えるお子さんが増えているということなんです。数字が正直に教えてくれている。
伊東:確かに、周りを見ていても、何らかのアレルギーを持つお子さんは本当に増えたなと感じます。アレルギーやアトピーって、どう向き合えばいいんでしょうか。
辻:まず僕がいつも申し上げるのは、病気として諦める前に、体が出しているサインとして受け取ってほしいということなんです。特に赤ちゃんは言葉が話せないから、体で表現するしかない。口の周りが赤くなったとしたら、「さっき食べたものが合わなかったよ」というサインかもしれない。お母さんが「もしかして、さっき食べたものがよくなかったのかな?」と感じたなら、案外その直感は正しいんですよ。
香織:赤ちゃんなりの、コミュニケーションなんですね。そう思うと、症状の見方が少し変わってきますね。
辻:体のサインを無視して薬で抑えてしまうと、体が伝えようとしているメッセージを見落とすことになってしまうかもしれませんよね。だから、その症状が何を伝えようとしているのかを考えてみることが大切なんです。何が体に合っていて、何が合っていないか。その答えは、実は日々の食事の中にあることが多いんですよ。
香織:食事を変えることで、体質も変わってくるということですか?
辻:まさにそうです。うちに相談に来てくださる方の中には、食事を見直すことで症状が改善したというケースがたくさんあります。子どもの体は、毎日口に入れたものでできているわけですから。生活習慣を見直すことで改善するなら、それは病気として諦めるものじゃない、と僕は思っているんです。
香織:食事で体が変わるなら、諦めなくていいということですね。具体的には、何をどう変えればいいのでしょうか。
辻:まずは、体の仕組みを知ることが大事です。なぜ症状が出るのか、そのメカニズムが分かれば、自然と答えが見えてくるはずです。

出てくるものを抑えるより、入れるものを変えていく
香織:体の仕組みを知ることが大事、とおっしゃいましたが、具体的にはどういうことでしょうか?
辻:例えばアトピーで肌が荒れたり、湿疹が出たりしますよね。あれを見て、多くの方はまず皮膚そのものに問題があると考える。でも私はずっと違う見方をしてきたんです。皮膚というのは、体の中の不要なものを外に出すための、いわば「出口」なんですよ。
香織:皮膚が、排泄の役割を担っているということですか?
辻:実は皮膚は人体最大の排泄器官という見方もできるんです。なぜならば、体の内側から外側へ、一方通行で老廃物を出し続けている。だから湿疹や肌荒れというのは、体の中に入った何かが、皮膚を通じて外に出ようとしているサインと考えても不思議ではないですよね。髪の毛が伸びたり、爪が伸びたり、皮膚がポロっと剥がれたりするのも同様で、体が内側から外側へ、常に何かを押し出し続けている。
伊東:出口から出てこようとしているということは、入口から入ってきたものが原因、ということになりますね。
辻:そうなんです。体の中に入れるものを変えれば、出てくるものも変わってくる。例えば、アトピーの湿疹って、肘の内側や膝の裏側など、皮膚が薄くて柔らかいところに出やすいでしょう。あれはそういう場所の方が出やすいという考え方もできるんです。
香織:言われてみれば、固いところには出ないですもんね。
辻:そうです。大事なのは、出てきたものを抑えることより、そもそも何が入ってきているのかを見直すこと。出口より、入口を整えることなんです。

毎日の食事がプラスチックだったら体は壊れる
辻:そうでしょう。車には車に合った燃料しか入れてはいけない。人間の体も同じなんですよ。体に合わないものを入れ続ければ、同じように確実に壊れていく。ただ車と違って人間はすぐには壊れないから、気づくのが遅くなってしまうんです。
香織:じゃあ、体に入れてはいけないものというのは、具体的に何でしょうか。
辻:大きく分けると、トランス脂肪酸などの植物油、白砂糖、食品添加物、グルテン、この辺りですね。私の見方では、これらは体が本来食べ物として想定していないものなんです。体の中に入っても処理しきれずに、やがてどこかで不調として現れてくる…と考えているんですよ。
伊東:食べているものが体の中でそんなふうに影響しているとは、考えたことがありませんでした。日々の食事が、そのまま子どもの体を作っているんですね。
辻:そうです。じゃあそれがどこに多く入っているかというと、実は身近な食品の中にも含まれていることが多いんですよ。例えば、添加物が多く使われた食品。本来、食べ物は時間が経てば腐るものでしょう。それが腐らないということは、体が処理しにくいものが含まれている可能性がある。腸内細菌は本来、自然な食べ物を分解するために働いているわけですから、体が処理しにくいものが続くと、腸内環境にも何らかの影響が出てくる可能性があると私は考えているんです。
香織:腸内細菌が働けないということは、消化もうまくできないということですよね。
辻:はい。腸内環境が乱れると、体のさまざまな不調につながるケースも少なくないと、私は考えているんです。
香織:添加物が多く使われた食品って、身近にたくさんありますよね。知らず知らずのうちに食べさせてしまっているかもしれない。では、何を食べさせればいいのでしょうか……。
辻:難しく考える必要はないんですよ。まず意識してほしいのはミネラルです。ミネラルをしっかり取れるものを食事に取り入れるだけで、子どもの体は驚くほど変わってきます。

ミネラルが整えば、子どもの体は変わる
香織:ミネラルをしっかり取れるもの? 例えばどんなものでしょうか。
辻:例えばぬか漬けですね。白米を食べているご家庭なら、ぬか漬けを一緒に出すだけでOKです。玄米の外側にある米ぬかにはミネラルがたっぷり含まれていて、そのミネラルが野菜にぎゅっと染み込みます。白米と一緒に食べることで、本来お米が持っていたミネラルを別の形で補えるんですよ。
香織:ぬか漬けがお米の栄養を野菜に移してくれるなんて、日本の食文化って本当によくできているんですね。他にはどんなものがありますか?
辻:ではとっておきを教えましょう(笑) 煮干しや昆布をフードプロセッサーで粉にして、ご飯や味噌汁にさっとかけるだけでも全然違います。出汁を取った後の昆布や煮干しをそのまま捨てるのはもったいない。粉にしてかければ、ミネラルをそのまま体に入れられる。難しくないですよね。
香織:それなら今日からでもできますね。ミネラルが整うと、体はどう変わってくるんでしょうか。
辻:実際にうちに相談に来てくださった方の中には、食事を見直してからお子さんの様子が変わったとおっしゃる方もいるんですよ。いわゆる『キレ』やすかったお子さんが穏やかになった、アトピーや肌荒れの症状が緩和されたという声もいただいています。
香織:食事を変えるだけで、そこまで変わるんですね。
辻:ミネラルは体の細胞を正しく作るために欠かせないものですから、それが整うと体全体のバランスが良くなってくるということでしょうね。健全な体には健全な心が宿る、とよく言いますが、まさにそういうことなんですよ。
香織:飲み物についてはいかがですか?
辻:飲み物も同様です。水が一番ですが、水以外で僕が自信を持っておすすめできるのはルイボスティーです。これ、御社へのリップサービスじゃないですからね(笑)
香織:ありがとうございます(笑)
辻:抗酸化作用が非常に高くて、ミネラルも豊富に含まれている。赤ちゃんからお年寄りまで安心して飲めるお茶として、私が自信を持っておすすめできるのはルイボスティーなんです。
伊東:私たちがお届けしているルイボスティーも、まさにそういう思いで作っています。食事を整えて、もしお気に召していただけたらルイボスティーも取り入れていただいて。そうしていくと、子どもの体は変わってくる、ということですね。
辻:そうです。特別なことは何もいらない。毎日の食卓を少し意識するだけで、子どもの体は必ず応えてくれますよ。

難しくない、それが一番の気づきでした
お話を聞き終えて、私の中で何かがすとんと落ちた感覚がありました。
症状と戦うのではなく、体が出すサインを読む。出口をふさぐのではなく、入口を整える。言葉にすればシンプルなことなのに、なぜ今まで気づかなかったんだろう、と。
子育てをしていると、どうしても目の前の症状に振り回されてしまいます。早く良くしてあげたくて、早く答えを見つけたくて、焦るばかりで……。
でも今日の話を聞いて、もう少し落ち着いて子どもの体の声に耳を傾けてみようと思いました。
小さな選択の積み重ねが、子どもの体を作っていく。今日の食卓から、始めてみませんか?
※本記事の内容は、対談者個人の見解・経験に基づくものです。症状や体調については、ご自身の判断のもと、必要に応じて専門家にご相談ください。
Q&A
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子どもにアトピーや湿疹が出たとき、まず何をすればいいですか?
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まずは直近の食事を振り返ってみることをおすすめします。体は口から入ったものでできています。何か新しいものを食べた後に症状が出たなら、それが体に合わなかったサインかもしれません。症状が気になる場合は医師に相談しつつ、日々の食事も見直してみましょう。
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ミネラルを手軽に補うには、どんな食材がおすすめですか?
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ぬか漬けや、煮干し・昆布をフードプロセッサーで粉にしてご飯や味噌汁にかけるのが手軽でおすすめです。特別なサプリメントを買わなくても、身近な食材でミネラルを補うことができます。
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ルイボスティーは何歳から飲めますか?
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ルイボスティーはカフェインを含まず、農薬不使用のものであれば赤ちゃんから飲むことができます。離乳食が始まる頃から、薄めて少量ずつ取り入れるママも多くいらっしゃいます。
【プロフィール】
辻幸一郎(つじ こういちろう)
辻安全食品株式会社 代表取締役社長。関東学院大学卒業後、医療機器商社にて営業職として勤務。2001年に辻安全食品に入社し、商品開発・経営管理を担う傍ら、大学・専門学校・各種セミナーでの講演活動も精力的に行う。南カリフォルニア大学美齢学指導員、内閣府食品安全モニター、健康医療コーディネーターの資格を持つ。創業以来約半世紀にわたり、食物アレルギー対応食品の開発・提供に一貫して取り組み、JAL・ミキハウス子育て総合研究所など多くの企業・機関との実績を持つ。3人の息子を持つ父親でもある。
伊東香織(いとう かおり)
株式会社TIGER 専務取締役。創業35年以上のルイボスティー専門メーカーにて、商品の企画開発・広報を担当。自身の不妊治療、4人の子育ての経験に基づき、「妊娠中も、子育て中も。ママの暮らしに寄り添う」をコンセプトに、女性の心と体に寄り添う製品づくりと情報発信を積極的に行う。











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